夢のお話①

夢と言っても、これはほとんど「白日夢」のお話。
2021年5月7日の記録です。
良かったらお付き合いください。
☆☆☆

私は古い古い塔のてっぺんに暮らすお姫さまのようです。
何か、訳あって塔の一番上の部屋に閉じ込められたのでした。

最初の頃は重い扉(横に動く1枚扉)の前に番人が2人付いていて24時間体制で私を見張ってた。
食事が運ばれてきた時だけその扉が開いたの。
食事は1日1回だったけど、それなりに(質素だったけど)いろいろなものがお皿に乗っていて。
果物も豊富でお腹を空かせる事はなかったし、特に暮らしに困ることはなかったみたい。

けれど、私はいつも一人ぼっちだった。

塔には窓が付いていて(2枚の扉がパーッと開くの)太陽を浴びたり、雲を見たり、飛んでくる小鳥たちと遊んでいて、一人でもまあまあ暮らしを楽しんでいた。
けれど、私は魔女に不老不死の薬を飲まされていてまったく年を取らなかったの。

やがて、外界では戦争がおきて、私の国は滅んで衰退した。
門番もいなくなり、食事も運ばれなくなったけど、、
私はプラーナを吸って生き続けたの。
森の木々や鳥たちが私の遊び相手で、塔はボロボロになったけど
私の部屋だけは何年も何百年も何千年たっても変わらなかった。

ボロボロの塔はもう誰も登ってくることはできず、
人々が下から見上げて恐れているのはわかっていたわ。

ある時、私はいつもの遊びに飽きてしまって
ぐるりと部屋の中を見ていたの。

そしたら、古い机の上に何やら書いてあるものを見つけた。
それは昔からずっとそこにあったけど、見ようとしなかったし、興味もわかなかったのだけれど。
その時は、なにか ふと 「何が書いてあるんだろう?」と思ったの。

②に続く